到来しません。なぜなら、から揚げはずっとブームだったから、今も昔も。
ちょっと前の週刊ポストで、「会社近くのタピオカ屋が、からあげ屋に変わっていた」「いつの間にか近所のスーパー脇にもできていた」という記事がありました。そして続けて、2018年に全国1408軒だった店舗数は、今や2487軒にまで増えた、とか。となると確かにから揚げ屋の店舗数は倍近くになっているようですが、タピオカのブームとはかなり違います。例えば渋谷や原宿などで、若者がから揚げを頬ばりながら通りを歩いているかというと、そのような話も聞かないですし、だいいち口元が油まみれで、どうも居心地がよくない。やっぱりから揚げは、持ち帰って家で食べるもの。そして居酒屋などでお酒のおつまみとして楽しむもの。歩きながら食べたりという代物ではありません。
から揚げの歴史は古く、古いといっても江戸時代のようですが、中国から伝わり、野菜や魚を油で素揚げにしたものを唐揚げと呼んでいたそうです。そして「鶏のから揚げ」が全国に広まったのは戦後のようで、ということは、結構最近の話になりますね。から揚げは江戸時代、「鶏のから揚げ」は戦後ということです。

現在のように居酒屋全盛ではない時代、若者たちはどのようなお店でお酒を飲んでいたのか。その頃は「チュウハイ」なるものは「酎ハイ」で、酒のみのオッサンが飲むもの。多くの若者はサントリーの角やオールドをボトルキープして水割りで飲むのが一般的でした。一時はどこの駅前ににも「コンパ」と称するお店があり、丸いカウンターの中にバーテンダーが二人ほどいて、華麗にシェーカーを振ってカクテルを作り、お客さんと話に花を咲かせていたものです。
「コンパ」と聞くと、現在では合コンを想像しますが、その頃は、いわゆるパブのようなお店で、とにかく丸いカウンターが当たり前のお店でした。いつの間にか「コンパ」形式のお店は見られなくなり、絶滅危惧種のお店というより、それこそ絶滅してしまいました。あれはいったい何だったのだろう、という感じです。
そしておつまみは、「鶏のから揚げ」「ポテトフライ」。このふたつは必ずありました。というより、それがメインでした。あとは、きうりを細長く切って味噌を添えただけの「モロキュー」とか。かまぼこにワサビを添えただけの「板わさ」とか。玉ねぎをスライスして水にさらし、酢醤油をかけただけの「オニオンスライス」とか。現在のように工夫を凝らした料理はほとんどなく、ピザがあれば、「おおっ!」といった感じかな。「ナポリタン」なんて、ウィンナー切って、ピーマン切って、あらかじめ茹でて冷蔵庫に保存してあったスパゲッティを炒めて、ケチャップをドバドバ。トマトジュースを入れるなんて考えもしない、ピューレなんて洒落たものは別世界。とにかくケチャップだけで満足していました。
そんな中で「鶏のから揚げ」はおつまみの王様。どこへ行っても、誰もが食べていました。時は移り、今は居酒屋全盛の時代。おつまみも多種多様。お酒は、洋酒から色とりどりの「チュウハイ」に変わっていき、おつまみも変幻自在の料理メニューで楽しませてくれます。それでも「鶏のから揚げ」は必ずといってよいほど、ほとんどのお店にあります。おつまみの王様とは言えないまでも、おつまみの定番ではあります。そして「おふくろの味」ベストテンにも堂々ランクインされています。これ以上「鶏のから揚げ」にどうしろというのか。

タピオカの代わりにから揚げブームになるとしたら、渋谷・原宿でおしゃれに食べ歩くイメージが必要不可欠。それには、ひとくちサイズのから揚げ。そして飲み物は、ノンアルコールビール。それもミニサズ。それでもいまいちピンとこないのは、やはり口元油まみれ、というより「鶏のから揚げ」のおしゃれ感の無さが致命的なのか。
絶対に人気が出る方法があります。それは、今をときめく「鬼滅の刃」。その主人公が「鶏のから揚げ」を食べて「全集中」という話にすれば、鬼に金棒どころか、鬼にから揚げ。これならきっと間違いないですね。原宿をコスプレで、楊枝にさしたから揚げを振りかざしながら歩く若者の姿が目に浮かびます。
By 料理パパ3号
ブ ロ グ 一 覧

「昭和初期」弁当
昭和初期を再現した弁当を宮崎のスーパーが発売…担当者「あまり売れない予感しかありません」、という言葉をネットニュースで目にして、えっ宮崎? これはピンときました。以前に「逆切れ弁当」とかで話...

かぼちゃの天ぷらで転倒
「本日は雨のため床が滑りやすくなっております。足元には十分ご注意ください」。最近雨の日にスーパーへ行くと、このような場内放送を聞くことが多くなってきました。いや、以前から流れていたのかもしれ...

選手村の餃子
何年か前に友人と山奥のスナックへ行った時のお話。スナックと言っても、女性従業員がいなかったので、スナックと言えるのかどうなのか。ここらあたりはスナックの定義になるので、取り敢えず脇に置いてお...

闇落ちトマト
新潟でトマトを栽培する「曽我農園」の投稿がSNS上で話題になっているそうです。今まで「尻腐れトマト」と言われ、ほとんど廃棄されていたトマトが、「闇落ちとまと」と名前を変えただけで人気商品に早...

普通のラーメンどこ行った?
【孤独のグルメ】原作者久住さんのTwitterに「先日取材の途中、駅裏の中華料理屋で食べたラーメン。実に実に普通で、おいしかった。なんでこういうのが東京になくなったんだろう。店長さんは腕組み...

みそ汁で婚約解消?!
「顆粒だしの味噌汁をありがたがる男はATMとしては優秀」。これは何とも意味ありげなお言葉。某掲示板に書き込まれていました。
事の発端はある男女のお話。付き合い始めの男女が、緊急事...

白米大好き日本人
「白米好きの日本人」を襲ったヤバい病気の正体。大正期には1年で「約3万人」もの命が奪われた。東洋経済ONLINEに載せられたこの記事のタイトルを見て、ああ脚気(かっけ)のことだろうな、とすぐ...

シューマイの聖地
シューマイといえば、最も有名なのが崎陽軒のシュウマイ弁当。その創業者の方が栃木県鹿沼市の出身ということで、鹿沼市を「シューマイのまち」にしようという動きがあるらしい。駅前に「シューマイ像」ま...

立ち食いそば、ウマい
寒い日の朝、出勤途中の電車の中で、そういえば今朝は何も食べて来なかったなと気がつく。昨日はちょっと飲み過ぎて、朝食を食べる気分ではなく家を出たのだが、今ごろお腹が空いてきた。そうだ、電車を降...

ヒナタ、泣いてる!
これはとても悲しいお話。大阪の農業高校で、100日間世話をした雌牛が、出荷のトラックを待つ日に、両方の目頭から涙をこぼしていたらしい。その雌牛が「ヒナタ」という名前で、生徒たちからも可愛がら...

スパゲティ輸入量過去最多
スパゲティの全国の輸入量が今年(2020年)10月までに、およそ14万2000トンで、過去最多となったという話です。3年前の1年間の輸入量を4000トンほど上回ったということなのですが、〇〇...

ポンペイ最後の日
古代ローマの都市ポンペイは、西暦79年にベスビオス火山の噴火により、地中に埋もれたことで知られています。そして18世紀半ばから現在に至るまで発掘作業が進められ、この程、現代のファーストフード...

ベジタリアンをやめて分かった「4つの教訓」とは?
今回のタイトルはかなり長いのですが、本題に入る前に、気づいた大切なこと。それは「4つの教訓」という中に数字があることです。ただ単に「ベジタリアンをやめて分かった教訓とは?」だったら、フンフン...

捨てられる大根
寒い季節には、温かいおでんが好まれます。そのおでんの中でも、一番人気の具材は大根だそうです。その大根が今、危機に瀕しています。危機と言っても、生産量が低下したという話ではなく、全くの逆で、生...

黒い餃子
黒い餃子現る。今回もTRILLからの記事です。「ローソンに『黒いぎょうざ』が爆誕。めちゃくちゃクセになる一品でした!」というお話で、写真を見ると確かに真っ黒な餃子。そこで気になるのは、その黒...

寿司は手で食べる?
問題1:握りすしは手で食べる、それとも箸で食べる? 「TRILL」というサイトで、そのような問いかけが見られました。答えもちゃんと出ていて「手で持っても箸を使っても、どちらでもOK。ただし、...

今度はおでん
このタイプの炎上ネタは、もはや定期的に勃発するすることは必定。今度はナニ? と楽しみに待つようになってしまいました。そして、今度はおでん。テレビ番組で、あるコメンテーターが、「僕はおでんはチ...

ハマグリは何処へ
千葉県の九十九里浜で、四十数キロにわたって特産のハマグリが大量に打ち上げられている、というニュース。四十数キロといえばマラソンの距離で、これは大変な量のハマグリが打ち上げられ、行き場もなく砂...

私作るひと僕食べる人
「私作る人、僕食べる人」広告・CMの性別役割の押し付け、なぜ炎上40年も繰り返す? という記事がAERA.dotで紹介され、いよいよ炎上40年の理由解明かと思い、久しぶりにAERAを買って読...

豚の生涯
英国の世界遺産ストーンヘンジ。世界で最も有名な先史時代の遺跡の言われ、紀元前2500年から紀元前2000年の間に立てられたと考えられています。今から4500年も前のお話。その頃にブリテン島全...
















